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チームワーキング〜ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方〜[M便 21/20]

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基本情報

著者名
中原 淳  田中 聡
サイズ
A5判並製
ページ数
240頁(予定)
発行/発売
2021年3月
対象者
さまざまな現場で「チームを前に進めたいと考えているすべてのひとびと」、マネジャー、管理職、リーダーなど

【内容紹介】

“すべてのひとびとに、チームを動かすスキルを! ニッポンの「チーム」を、アップデートせよ! "

あなたのチームでは、こんな病に罹っていませんか?
×「目標って何だっけ」?病
× 役割分担したはずのタスクがまったくつながらない病
× フィードバックより仲良し病
× 振り返れば、誰もいない病
× 最後はいつもリーダー巻き取り病

チームワーキング(Team+Working)
必要な3つの視点
1 チーム視点 : チームの全体像を常に捉える視点
2 全員リーダー視点 : 自らもリーダーたるべく当事者意識をもってチーム活動に貢献する視点
3 動的視点 : チームを「動き続けるもの、変わり続けるもの」として捉える視点

求められる3つの行動原理
1 Goal Holding(ゴール・ホールディング) : 目標を握り続ける
2 ask Working (タスク・ワーキング) : 動きながら課題を探し続ける
3 Feedbacking (フィードバッキング) : 相互にフィードバックし続ける


世の中は、「個人の独力だけ」では達成できない物事であふれています。世の中の物事の多くは、「一匹狼(ローンウルフ)」によって成し遂げられるものではありません。だからこそ、私たちは、他者とつながり、タスクをつなぎ、物事を達成しようとします。この世界は「チーム」で満たされています。

また世界は、大小さまざまなチームによる営み、いわゆる「チームワーク」によって成り立っています。異なるチームが重層的に重なり合いつつ、必要なタスク・作業を分担しながら、社会を成り立たせているのです。
すなわち社会は「チーム」と「チームワーク」に満ちています。

しかし「チームワーク」は、人類史上、最大の難問(アポリア)の1つでもあります。
みんなが集まれば何となくチームができ、みんなでやれば何となく「よいチームワーク」が生まれる、などということはまずありません。
どんなに優秀なメンバーが集まったとしても、お互いに、いがみ合い、最低のクオリティの仕事しか達成できない、といったこともしばしば起こることです。人が集まれば、いつだって自分の思い描いた通りにはいかず、想定外の出来事が起こるものです。
みんなのめざしている方向がバラバラだったり、リーダーだけが独走してしまったり、コミュニケーションがうまくいかなかったり、表面上はうまくいっているように見えてもどこかお互いの心が通い合っていないように感じられたり……。

皆さんがこれまで経験したチームでの出来事を少し振り返ってみても、思い当たる節はあるのではないでしょうか。
チームワークとは、ひとびとにとって必要な社会的営みでありながら、私たちの頭を悩ませ続ける「難問」の1つなのです。

「チームを前に進めたいと考えているすべてのひとびと」に向けて

本書『チームワーキング -ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方』は、さまざまな現場で「チームを前に進めたいと考えているすべてのひとびと」に向けて書かれています。
チームワーキング(Teamworking)とは、多くのひとびとにとって初めて聞く言葉かもしれません。
「チームワーキング」とは「チーム(Team)」に「ワーキング(Working:常に動いている状態)」を付け加えた本書の重要なキーワードです。以下のような3つのことを思い浮かべてみてください。

1)チームメンバー全員参加で、
2)チーム全体の動きを俯瞰的に見つめ、
3)相互の行動に配慮し合いながら、
目標に向けてダイナミックに変化し続けながら、成果創出をめざすチームの状態

この本は「チームを前に進め、成果を創出する風景」を日本全国に生み出していきたいという思いで書かれました。
当然のことながら、この本は、リーダーや管理職だけのために書かれた本ではありません。「優秀なリーダーが一人いれば何とかなる」という考え方では今の時代は通用しません。チームメンバーが「全員参加」で、ダイナミックなチームの動きを創出することが求められます。
現代社会において、多くのチームが解決に向けて取り組んでいる課題は、以前よりも大きく、より複雑で、難解なものとなっています。、みんなで考えれば「答え」が1つにまとまるようなものでもなければ、過去に誰かが出した「答え」が当てはまるわけでもありません。このような不確実で答えがなく見通しのきかない状況下では、どれだけ優秀なチームであっても、リーダー個人の牽引力だけでは前に進みません。チームを構成するメンバー全員の賢さと振る舞いこそが、チームの成果の成否を決めます。そのような全員参加のチームによって生み出されるチームの状況こそが「チームワーキング(Team+working:チームがダイナミックに動いている様)」なのです。

本書は、企業・現場のリーダーや管理職だけではなく、目標に向かってチームを前に進めようとしているすべての方々に必要なチームワークについて、論じたいと思っています。
「すべてのひとびとに、チームをダイナミックに動かすスキルを!」

これが本書のめざす、遙かなる地平です。


 

【目次】チームをアップデートせよ!

世界はチームに満ちている/「チームを前に進めたいと考えているすべてのひとびと」に向けて/今なぜ、ニッポンの「チーム」をアップデートしなければならないのか?/ニッポンの「チーム=職場」をアップデートすべき理由/“チームの病“「目標って何だっけ」?病、役割分担したはずのタスクが全くつながらない病、フィードバックより仲良し病、振り返れば、誰もいない病、最後はいつもリーダー巻き取り病

第1章 なぜ、日本の職場がうまく回らなくってきたのか
職場に危機が押し寄せている/不確実な時代に働くひとびとを襲う“VUCA病"とは「うちの会社って何だったっけ」?症候群、「あのひと、何の仕事をしてるだっけ」?症候群、ひーこらひーこら働いてるのに気が枯れ働いてる症候群/チームの求心力を高めるために必要なリテラシー不足/既存のチームワーク理論があてはまらない!?

第2章 チームワーキングとは
成果の出るチームと出ないチームの違い/成果の出るチームは、“チームの見立て"に違いがある/チームをみつめる3つの視点「チーム視点」「全員リーダー視点」「動的視点」/チームワーキング3つの行動原理「Goal Holding(ゴール・ホールディング):目標を握り続ける」「Task Working(タスク・ワーキング):動きながら解を探し続ける」「Feedbacking (フィードバッキング):相互にフィードバックし続ける」

第3章 ケースとデータで学ぶGoal Holding
チームワーキング・ケース1 「空中分解した社内記念式典」/ケース解説

第4章 ケースとデータで学ぶTask working
チームワーキング・ケース2 「意識があわない次世代リーダー研修 」/ケース解説

第5章 ケースとデータで学ぶ Feedbacking
チームワーキング・ケース3 「わたしは、マズイと思っていた」/ケース解説

第6章 すべてのひとびとにチームワーキングのスキルを!
チームワーキングに必要な3つの視点と3つの行動原理/「チームワーキングに必要なグ3つの視点」まとめ/「チームワーキングを生み出す3つの行動原理」まとめ/ニッポンの会社にチームはあったのか?/すべてのひとびとにチームワーキングのスキルを! ニッポンのチームをアップデートせよ!

 

【著者紹介】

中原 淳(立教大学 経営学部 教授)立教大学 経営学部 教授。
立教大学大学院 経営学研究科 リーダーシップ開発コース主査、立教大学経営学部リーダーシップ研究所 副所長などを兼任。博士(人間科学)。専門は人材開発論・組織開発論。北海道旭川市生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員、東京大学講師・准教授等をへて、2017年-2019年まで立教大学経営学部ビジネスリーダーシッププログラム主査、2018年より立教大学教授(現職就任)。「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人材開発・組織開発について研究している。単著(専門書)に「職場学習論」(東京大学出版会)、「経営学習論」(東京大学出版会)。一般書に「研修開発入門」「駆け出しマネジャーの成長論」「アルバイトパート採用育成入門」など、他共編著多数。研究の詳細は、Blog:NAKAHARA-LAB.NET(http://www.nakahara-lab.net/)。Twitter ID : nakaharajun。民間企業の人材育成を研究活動の中心におきつつも、近年は、横浜市教育委員会との共同研究など、公共領域の人材育成についても、活動を広げている。一般社団法人 経営学習研究所 代表理事、特定非営利活動法人 Educe Technologies 副代表理事、認定特定非営利活動法人カタリバ理事、一般社団法人ピアトラスト 理事。専門性:人材開発・組織開発、趣味:人材開発・組織開発、特技:人材開発・組織開発

田中 聡(立教大学 経営学部 助教)
立教大学 経営学部 助教。東京大学大学院学際情報学府博士課程 修了。博士(学際情報学)。新卒で株式会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア株式会社)に入社。大手総合商社とのジョイントベンチャーに出向し、事業部門での実務経験を経て、2010年 同社グループの調査研究機関である株式会社インテリジェンスHITO総合研究所(現・株式会社パーソル総合研究所)立ち上げに参画。同社リサーチ室長・主任研究員を務めた後、2018年より現職。専門は、経営学習論・人的資源開発論。働く人と組織の成長・学習を研究している。

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